COVID-19のパンデミックの発生と家計貯蓄の増加は、暗号市場の比較的短い歴史の中で最大のブームを引き起こし、全体の時価総額は2020年の5000億ドルから2021年にはなんと3兆ドルになると言われています。
この1年で最も注目を集めた暗号コインのひとつが、インターネット・コンピュータ・コイン（トークン）、通称ICPです。 ビットコインやイーサリアムほどの人気はないが、未来的なネットワークで動いており、近い将来、間違いなく大きな注目を集めるだろう
ICPコインとは？
ICPコインは、基本的にICPネットワークに参加するコンピュータに与えられる報酬トークンです。 このネットワークは、それ自体がブロックチェーンの一種であり、サーバーレス、分散型、つまり「無限」のモデルで動作するように設計されており、DFINITYというスイスの非営利企業が開発したものである。 彼らの主な目的は、インターネットの分散化であり、特にGoogleやFacebookといった技術独占企業の役割を冗長化することであった。
基本的に、ICPは何百万台ものコンピュータに接続され、連携して動作するため、スマートコントラクトやトークンの生成、取引の確定が驚くほど簡単かつ迅速に行えるようになっています。
ネットワーク開発プログラムの参加者は、その貢献度や善行に応じてトークンを獲得することができます。 これらのトークンは、通常、投票として機能し、所有者はICPネットワークの将来の開発に対して発言権を持つ。 しかし、（ネットワークを利用するための）取引手数料の支払いや、他のデジタル通貨と同様に暗号取引所で取引することも可能です。
どのように機能するのですか？
その前に、ICPが単なるデジタル通貨ではないことを、あらためて確認しておきましょう。 実際、このコインは、その通信事業者がネットワークを利用し、意思決定プロセスに貢献する能力を与えるユーティリティ・トークンに過ぎないのです。
それでは、ICPのエコシステムの仕組みを見ていきましょう…。
基本的にインターネット・コンピュータ・ネットワークは、48のデータセンター（主にヨーロッパ、アジア、北米）と数千のノードからなるインターネット・コンピュータ・プロトコル（通称ICP）上で動作しています。 さらに、基盤となるソフトウェアは、一か所ではなく、すべての独立したノードで共同してホストされています。
ICPコインの歴史
DFINITYは2021年5月、ブロックチェーンの最新版であるGenesis版とともに、ネットワークのネイティブ通貨としてICPコインの提供を開始しました。 最初のオファーで4億7000万枚以上のコインが放出され、この通貨は瞬く間にランクを上げ、主要取引所でビットコインとイーサリアムに次いで3番目に取引される暗号コインとなりました。
発売からわずか数日後の2021年5月10日、このコインの価格は737ドルでした。 しかし、1週間足らずで250ドルまで急落し、最終的には30〜40ドル台で落ち着きました。 記事執筆時点では、このコインの価値は37ドルだった。
ICPコインの用途
ICPトークンは、デジタル資産やトレーディング資産として利用できますが、本来は主に3つの目的で利用されます。
ガス料金の支払いICPは、他のブロックチェーンと同様に、分散型とはいえ専用の開発者ネットワークによって運営されており、彼らはその時間や専門知識に対して報酬を得る必要があります。 これらの支払いはガス代やキャニスター代と呼ばれ、トークンの形でユーザーから支払われる。
システムガバナンス。ICPコインは投票権としても機能し、保有者はブロックチェーンに提案された変更に対して賛成または反対の投票を行うことができます。 もちろん、トークンの数が多ければ多いほど、発言力は大きくなります。
報酬について前述したように、ICPシステムに何らかの形で貢献した人には、その貢献度に見合ったトークンが与えられます。 データセンターやノードも、稼働を続けることで表彰されます。
ICPを手に入れるには？
ICPコインの入手方法は2通りあります。
1）ネットワークへの参加
ICPネットワークに参加し、特定のイベントに参加すると、無料でトークンを入手できます。 例えば、DFINITYは2020年9月に配信したニュースレターを購読していた全ユーザーを表彰しました。 開発・調査プログラムに参加することで報酬を得ることができ、幸いにもほぼ常時実施されています。
確かに、無料のトークンを待つ時間は長く、イライラするものです。 ですから、お金を稼ぐことに興味がない人以外は、このルートはお勧めできません。
2.取引所から購入する
他の暗号通貨のように正式なICOは行われませんでしたが、ICPコインは2大暗号取引所であるCoinbaseとBinanceで購入することができます。 どちらも、不換紙幣、または他の暗号をICPトークンに変換できる変換機能を備えています。 このプロセスには、次のセクションで説明するように、いくつかの重要なステップがあります。
ICPコインを取引所から購入する方法
どの取引所からトークンを購入するにしても、その手順はほとんど同じです。 単純に
1.取引所口座の開設
取引したい取引所を決め、その取引所に口座を開設する。 良い点は、所有しているコインを他の取引所やオフラインのウォレットに移すことができるので、取引所の選択を最初から正しく行う必要がないことです。
注目すべきは、Binanceのような信頼できる取引所では、取引が一定レベル以上になると本人確認が必要になることです。 これはKYCコンプライアンス対策の一環で、求められる可能性が高い書類は、社会保障番号、運転免許証の写真、住所証明などです。
2. ちょっと調べてみる
暗号市場に初めて参加される方は、ICPの流行に乗る前に少しリサーチする必要があるかもしれません。 過去数ヶ月のコインの値動きとその原因、近々行われる新しいリリースや発表、そして最後にそのコインについて人々が何を言っているかなどを調べる必要があります。 このような情報があれば、適切なエントリー価格を見つけやすくなり、その結果、過大な価格で購入することを避けることができます。
3.コインを購入する
自分にとって適正な価格だと思ったら、購入する。 即座に、あるいは指値の買い注文を設定することで、これを行うことができます。 前者を選択した場合、購入は現在の市場価格に左右され、後者の場合、価格が設定した価格より下がると取引が実行されます。
4.ウォレットに移動する
暗号ウォレットは一般的にデジタル資産の安全な保管場所であり、高度なセキュリティ機能（特に秘密鍵）を備えているため、取引所の口座がハッキングされた場合でもコインの安全を完全に確保することができます。 これは、取引所がユーザーの秘密鍵をある程度管理し、セキュリティ侵害があった場合にユーザーが資金を失う可能性があるのとは対照的である。
ですから、大量に取引する場合は、買ったらすぐにウォレットに移し替えることをおすすめします。 また、オンラインウォレットは安価で便利ですが、物理的なウォレットの方がより安全であり、コインを長期間保有する予定がある場合はなおさらです。
初心者がICPコインを購入する際の最適な戦略
暗号の取引に慣れていない場合、最初の取引で物事を複雑にすることは避けたいと思うでしょう。 だから、ローソク足やYouTubeのチュートリアルは全部ほったらかし。 その代わりに、簡単で時間のかかるドルコスト平均法を利用しましょう。
これは基本的に、一回でリスクを負うのではなく、少しずつコインを買っていくことです。 例えば、100ドル使う予定なら、10段階に分けて、各段階で10ドル分のコインを買えばいいのです。 各購入までの期間は、市場の動きによって異なり、投資における価格変動のリスクを軽減するという戦略全体の考え方に適合するものでなければなりません。
ICPにリスクはありますか？
外から見ていると、ICPは賢明な投資先だと思います。 つまり、「分散型、高速、論理的」という、次世代暗号の特徴をすべて備えているんです。
しかし、細かい字を読んでいくと、ネットワークに根本的なギャップがあることに気がつくでしょう。 一つは、まだ比較的中央集権的で、主要な意思決定はDFINITY財団が行っていることです。 これは、「完全分散型ネットワーク」という宣伝文句とは対照的であるだけでなく、ビットコインやイーサリアムに代表されるブロックチェーン技術の基本概念にも反している。
第二に、ICPコインは取引所で取引することができますが、ICPネットワークとその関連Dappsの外では、生来の価値を持ちません。 ビットコインやイーサリアムのように物を買ったり、サービスを利用したりすることはできず、現金に換える必要があるたびに取引所を利用しなければならない（そのための手数料もすべて支払わなければならない）。
最後になりますが、ICPコインは新しい通貨であるため、ボラティリティが高く、短期的な戦略には非常にリスクが高いのです。 ボラティリティが高いので、正しいスキャルピング技術を用いれば、それなりの利益を上げるチャンスがあります。
結論
全体として、ICPコインに対する私の見解は中立です。このコインの背後にあるアイデアは非常に理にかなっていますが、稼働してからの価格動向はやや不安なものです。 基本的に、長期的な投資を考えているのであれば、ICPは単にボラティリティが高すぎるため、向かないかもしれません。 しかし、このコインの背後にあるアイデアが好きな人、あるいは短時間で楽しみたい人には、十分に良いコインに見えるでしょう。
